ドラクエ3感想
HD-2D版のドラクエ3リメイクをクリアしました!
実は私が初めて買ったRPGはSFC版ドラクエ3なので、当時はすごい衝撃を受けたし、めちゃくちゃハマったし、かなり思い入れがある作品なんですよね。
なので中途半端なリメイクだったり、変な改変要素が入っていたら嫌だなぁ、という不安もありました。
特に最近のスクエニは評判がイマイチな作品も多く、評価が固まるまで購入を控えている人もいるんじゃないかと思います。
ということで、HD-2D版ドラクエ3をクリアしてみて、良かったところも悪かったところも率直にレビューしていきます!
※ネタバレ要素はできる限りく少なくしています
▼公式ガイドブック
原作に忠実なリメイク
これぞまさしく俺たちが求めていたドラクエ!!
という感じの、昔懐かしいRPG黄金期を彷彿とさせる作品に仕上がっています!
もうね、スーファミ世代にはたまらないっす。
ビジュアル面やサウンド面は大幅に進化してボイスまで付いてるのに、キャラクターやモンスターはドット絵で表現されているため、新しさと懐かしさが自然に入り混じっているのが実に素晴らしい!
古臭さや野暮ったさをあえて再現していると思うので、若い世代でドラクエ3初体験の人だと良さを感じにくかったり、好みが分かれるかもしれません。
何十年も前にドラクエ3をやったことがある人にこそ刺さるリメイクだと思います。
バトルは特技で大幅進化
リメイク版での大きな変化のひとつは、物理職が特技を覚えられるようになったことです。
今まで素殴りしかできなかった戦士や武闘家が器用に動けるようになったことには感動です!
しかも、他職で覚えた特技は転職しても引き継げるので、戦士の特技を覚えた武闘家とかも作れるんですよ。
そのため、どういう転職ルートで育てるか、っていう楽しさは原作よりもパワーアップしています!
ドラクエ3は職業選択によって戦い方が変わるので、2周目以降は組み合わせを変えてみると違った発見があると思います。
モンスター集めとまもの使い
リメイク版での目玉のひとつとして、はぐれモンスターが登場しました。
ちいさなメダル集めのモンスター版みたいな感じで、最初は楽しいけど後半になってくると作業感が強めになってしまいがちなのがちょっと辛いかもしれません。
そこで、新職業のまもの使いです!
保護したモンスターの数で新しい特技を覚えたり、威力が上がる特技があって、中盤からめちゃくちゃ強い職業になります。
集めたモンスターがバトルロードで使えるだけだったらそんなに頑張って集めなくてもいいかなと思いましたが、まもの使いを強くするっていう目的があると頑張れますね!
追加要素は概ね好評
リメイク版ではオルテガに関するエピソードが追加されています。
- オルテガがムオルでポカパマズと呼ばれている理由
- オルテガがパーティを組まず一人で旅をしている理由
- ルイーダの酒場が作られた理由
このような、原作をプレイしていてなんでだろう?と感じた疑問への回答が、違和感なく盛り込まれているのがいいですね!
また、オリジナルのボス戦が何か所か追加されています。
原作ではサクッと終わっちゃうような場所だったのに、最初からあったんじゃないかってくらい違和感なく入り込んでました。
予想になりますが、このような追加エピソードや新ボスは、堀井雄二氏が当初入れたかったアイデアだけど容量の都合で泣く泣く削った部分なのかもしれませんね!
FC版の開発当時は、町1個まるまる削ったり、タイトルロゴすら削るくらいギリギリの容量で制作されていたそうです。
堀井雄二氏が一番思い入れがあるのがドラクエ3と言ってたくらいだし、思い描いていたものがリメイク版で形になったのだとしたらプレイヤーとしても嬉しいですね!
ほどよい難易度調整
味方が特技を使えるようになって強くなったためか、敵側も強く調整されています。
通常バトルで出現する雑魚モンスターの数が多くなっていて、2回行動までしてきたりします。
状態異常で止められまくったり、ブレスを乱発してきたり、ザラキ連発で命の石が砕けまくったりで、全滅しそうになりながら逃げ切ったことは一度や二度ではないです。
難易度設定は中間のバッチリ冒険を選択しましたが、それでもけっこう歯ごたえのあるバトルを楽しめました。
ドラクエ11なんかだとほとんど苦戦することがなかったので、久しぶりに昔のRPGらしいヒリヒリする感じを味わえました。
ただ、システム的に易しくなっている部分も多く、ヌルゲーと感じてしまう古参プレイヤーが多いのも事実です。
レベルアップで全回復
一番影響が大きいと思った調整は、レベルアップ時にHPとMPが全回復するようになったことですね。
自分はMPをどうやりくりするかが好きだったし、それがダンジョン探索の醍醐味だとすら思っていましたが、真っ向から否定されたようで残念でした。
しかし人間とは慣れるもので、ダンジョンに潜ってる途中で回復のために戻るのは面倒だし、節約せずにバンバン呪文を撃てる方が楽しいから、それはそれでありなのかなと思うようにはなりました。
この変更によって、原作では貴重品だったいのりのゆびわの価値は暴落しました。
入手難易度も下がったので、壊れないようにいのりながら使うこともなく、ただの使い捨てアイテムになってしまいました。
ルーラの仕様変更
原作ではダンジョン内ではルーラを使うことができませんでしたが、リメイク版ではどこでもルーラを使えるようになりました。
しかも消費MP0で、飛び先には町だけじゃなくダンジョンも選べるようになりました。
Xボタンを長押しすれば町の外のフィールド上に飛ぶことができ、町から一歩外に出る手間とロード時間すら短縮することができます。
移動がめちゃくちゃ楽になりましたが、ダンジョンの奥深くでMP切れになって帰還できなくなってしまった、みたいな絶望感を味わうこともなくなりました。
この仕様変更によりリレミトの存在意義は失われてしまいましたが、今作にもしっかり登場してるのはちょっと謎ですね。
全滅しても復活できる
従来のドラクエは全滅するとゴールドを半分失って教会から復活でしたが、今作でそれ以外の選択肢としてバトル開始時からやり直すことができます。
何回失敗しても成功するまでやり直せる、時の砂仕様となっています。
また、オートセーブからやり直すこともできるので、準備が不十分な時も万全に整えてから再挑戦できます。
教会(手動セーブ)から復活を選ぶこともできますが、ゴールドを半分失うリスクはそのままなので、教会を選ぶ理由がないんですよね。
この仕様変更により、銀行にゴールドを預けておく意味もほとんどなくなりました。
キラキラが豪華すぎる
フィールド上のキラキラからアイテムをゲットできるようになり、探索の楽しみが増えたのはいいんですが、手に入るものが豪華すぎるんです。
ゴールドを貯めて町で武器を買ったら次のダンジョンの宝箱から同じ武器が出てきた~なんていうのはRPGあるあるですが、HD-2D版ドラクエ3ではそれが頻発します。
特に中盤以降になると、そんなの落ちてていいの?っていうレベルの装備がたくさん拾えて、キラキラ拾いしてるだけで売るほど装備が集まっちゃいます。
欲しい装備のためにゴールドを貯める、っていうのもドラクエの楽しみのひとつなので、ここまで豪華にしなくても良かったのではと思います。
装備だけじゃなく、ドーピングアイテムのたねも大量に落ちてます。
ボリューム感
難易度は3段階(楽ちんプレイ、バッチリ冒険、イバラの道だぜ)から選ぶことができ、自分はバッチリ冒険を選んでラスボス撃破まで25時間くらいでした。
このボリューム感だと、ストーリーを1回クリアしたら満足って人だとちょっと物足りないかもしれません。
難易度を上げたり職業を変えて、2周目、3周目って遊びたい人にはちょうどいい長さだと思います。
クリア後のやり込み要素のボリュームがすごくて、どこまでやるかにもよりますが50~60時間は遊べそうです。
難易度変更はいつでも可能
開始時に選択した難易度は、後からいつでも変更することができます。
難しいモードで始めたけどやっぱり難易度を下げたい、ってことはあると思うのでいいんですが、下げた難易度を戻すこともできるのはなんだかなーと思いました。
せめて一度下げたら戻せないようにして欲しいですね。一度も下げずにクリアしたら冒険の書に印が付くとか、ブレワイのマスターモードみたいにプレイ画面に印付けば完璧です。
あとは公式縛りとして、レベルアップで全回復しないとか、フィールドのキラキラが出現しないみたいなクラシックモードみたいなのを追加してくれたら、さらにやり込めそうですよね!
まとめ
HD-2D版ドラクエ3は期待していた通りの出来で、かなり満足度が高かったです!
やはりドラクエ3という作品自体が非常に完成度が高いので、リメイクして面白くならないはずがないんですよね。
個人的にナンバリングの中でも3が一番好きってのもあるし、思い出補正で良く感じてしまっているのは大いにあると思います。
昔プレイした時の記憶を頼りに進めていったり、昔とは変わった部分を見つけたり、ノスタルジーに浸れるのもリメイクの良さです!
システム面が便利になった反面、簡単になってしまったんじゃないかと気になるところもありますが、時代に合わせた調整だと思うし、古き良き王道コマンドRPGが遊べたことに大満足でした!!
あとは1&2にどう繋がるのかですね。
今回のHD-2Dリメイクはロト三部作で1つのプロジェクトになっているので、今後どうなるのかとても楽しみです!
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